「司書のおすすめ」 (新着コーナー横)
図書館では、月に一度、司書のイチオシ本を紹介しています。
月に1冊、手書き・イラストあり等、司書の熱い想いのこもった紹介文付きです。
今月のおすすめはコレ!
『2.43 清陰高校男子バレー部』 壁井ユカコ∥著 集英社
タイトルの「2.43」これは高校男子バレーのブロック大会・全国大会でのネットの高さ2.43メートルのことを指しています。
福井県の田舎にある高校で、部員たった8人の無名の弱小男子バレー部が舞台。
他校との練習試合もほとんど行っていない彼らが、高校バレーボール選手権大会の一つで夏のインターハイに並ぶ大きな大会「全日本バレーボール高等学校選手権大会」通称「春高バレー」出場を目指す物語です。
主人公のエースアタッカー黒羽祐仁と天才セッター灰島公誓を中心に、チームメイトやライバル校の人間模様も織り交ぜながら物語が進んでいきます。試合のシーンはもちろん、思春期の甘酸っぱい心理描写も含めて「The・青春!!」
2巻の「second season」3巻の「春高編」と物語は続き、その展開にハラハラドキドキ。特に3巻を読みながら「この先が気になる、でもこのまま読み終えるのが惜しい、この世界にずっと浸っていたいー!」とジレンマに陥りました。読んでいる最中にこんな気持ちになったのはこの本が初めてでした。この本を読む際は3冊揃えてから読むことをおすすめします♪
今年1月の春高バレーで熊本県代表の鎮西高校が準優勝しましたね。全国大会に出場した彼らや、地方大会で敗退したチームの選手たちのことを想いながらこの本を読んで来年の春高バレーの試合を観ると、もしかしたらこれまでとは違った見方ができるかもしれませんよ!?