「司書のおすすめ」(新着コーナー横)
図書館では、月に一度、司書のイチオシ本を紹介しています。
月に1冊、手書き・イラストあり等、司書の熱い想いのこもった紹介文付きです。
今月のおすすめはコレ!
『1973筑豊・最後の坑夫たち』 永吉博義・帆足昌平/著
筑豊地域に属する福岡県嘉穂郡稲築町(現在の嘉麻市)では、昭和40年6月1日、山野炭鉱ガス爆発事故があり、237名の死者を出しています。文字通り、命がけの仕事をしていた坑夫たち。
表紙の写真は、過酷な現場の中、真剣な表情と力強い光を宿した瞳が印象的です。炭鉱で働く姿以外にも、日常の風景や子どもたちが生き生きと写されており、当時の暮らしがすぐそばに感じられます。
『ボタ山であそんだころ』 石川えりこ/作・絵
炭鉱で働く大人たちの傍らで石炭が身近にある生活が当たり前だった子どもたち。いつの時代の子どもたちも、なんでも遊びにかえられる、子どもならではのたくましさが感じられます。
そんな中、起こってしまった事故は、当事者だけでなく、その家族や周囲の人々に大きな影響をもたらしました。当時の暮らしぶりがそのまま描かれた、心に残る絵本です。